広告費を最適化するキーワードリサーチ戦略

当パートでは、特に月間検索数が多いキーワードがターゲットと一致していない場合に生じる問題、つまり購入に繋がらない流入が増え、広告費が無駄になるリスクを防ぐ、キーワード戦略について詳しく解説します。

検索キーワードのユーザーニーズを理解

まず、Amazonの事業で忘れてはならない全ての施策に共通し重要な視点をお伝えします。
それは、

「Amazonのお客様の検索キーワード ≒ お客様のニーズ」

その理由は、お客様がAmazonの検索窓で検索するワードは、情報収集が目的の検索エンジンでの検索と異なり、購入意思が高い”商品の特徴”を表すキーワードであるためです。つまり、買う前提で欲しい商品の特徴を入力、または選択しているため、検索キーワードはお客様が求める商品の特徴、ニーズを表しているということと捉えるべきです。

この前提に基づいて、Amazonの広告運用の中で、戦略キーワード設定や、除外キーワード設定を行わなければなりません。 月間検索数が多いからといって、そのキーワードが自社商品との関連性が薄かったり、そのニーズを満たす説明が商品ページに記載されていなかったら、クリックはされるが、購入に至らない件数が増え、無駄な広告費を浪費することに繋がります。
商品カタログの制作や商品ページの説明文についてもこの視点は重要であり、月間検索数が多いキーワードを商品タイトルに入れるというよりは、自社商品との関連性が高く、ターゲットとして設定したユーザー視点でそのターゲットのニーズを捉えたキーワードを設定すべきです。
以下に例を示します。

例) 防水機能に優れたアウトドアに適したメンズリュックを販売している場合、

セラースプライト等でのリサーチの結果、月間検索数が多いため「ビジネスリュック」のキーワードを広告のキーワードに設定したり、商品タイトルや商品ページに配置した。→ 不適切
これはターゲットユーザーのニーズとは異なるキーワードであるため、商品タイトルや商品ページに配置すべきではありません。 この場合、パソコンを収納できるビジネス用のリュックを探しているお客様が、広告をクリックして商品ページに入っきた瞬間にページを閉じられてしまいます。

以上のように、「お客様の検索キーワードはユーザーのニーズを表していること」を必ず頭に入れて全ての施策を実行するようにしてください。

 

キーワード選定の重要性

Amazon内でのSEOにおいて、キーワード選定は成功の鍵となる要素です。

月間検索数が多いキーワードは一見魅力的に見えますが、ターゲット層と一致しないキーワードを選んでしまうと、広告費が無駄になりかねません。

たとえば、「リュックメンズ」というキーワードは非常に一般的で、競争が激しいですが、これでは購入意欲が高いユーザーにリーチできない可能性があります。

ここで重要なのは、もっと具体的なニーズに応える複数のワードから成る複合キーワードを見つけることです。

例)   「リュック メンズ 軽量」「リュック メンズ 防水」

こういった複合キーワードは、オートターゲティング、マニュアルターゲティングのフレーズ一致、部分一致でリサーチすることが可能です。一つの単語のビックキーワードと比較し、入札単価が抑えられる傾向にあるキーワードを見つけることが可能です。

この点は別項で記載しますが、複合キーワードを部分一致で設定する場合、必ず、購入に繋がりやすい(CVRが高い)一つの単語から成るキーワードをベースに設定してください。半角スペースで区切られた2つ以上の単語から成る複合キーワードで設定すると、商品と関係のない方の単語もAIに拾われ、的外れなキーワードで広告表示されることが多々あります。

例) 「リュック メンズ」の2つの単語から成る複合キーワードで部分一致を設定した場合、
→「リュック メンズ 防水」なら良いですが、「メンズ 鞄」といったようにメンズの方が一致した他の関連性のないキーワードにも表示されるということです。この場合、「リュックメンズ」という一つの単語の部分一致であれば、効果的な新たなキーワードのリサーチが可能です。

 

キーワード戦略の実践

1.ターゲットユーザーの明確化


まず、「ターゲットユーザーはどんな人ですか?」と聞かれて以下の3つが答えられない場合、広告運用とSEO強化を含めた全ての施策が的外れになり、無駄な広告費を浪費することに繋がります。(特にCVRの改善に苦しみます。)

・男性 or 女性
・年齢層
・価値観 ー 購入の意思決定において何を重視しているお客様か (最重要)

よく、ドラマの登場人物のように詳細にペルソナを設定するべきだと言われますが、商品の特性によっては、あまりに細かなターゲット設定は逆にターゲットを狭め、施策の難易度を高めるリスクがあります。
新サービスを新規事業で立ち上げる際や、D2C事業でGoogle広告を行う際、ランディングページを作成するにはペルソナ設定は必要ですが、Amazonの事業においてはその設定を活かす術が分からないまま細かく設定し過ぎないようにご注意ください。

ターゲット設定で特に見落としがちで重要なのは、「価値観」の明確化です。顧客が「価格を重視してそこそこの品質を求めているのか」、「高価でも品質や耐久性を重視しているのか」、「価格や品質よりもデザインや色を優先するのか」をはっきりさせることが重要です。これらのターゲット設定は、広告キーワードの選定やニーズに応じた商品ページの構築に直結します。常に「何を重視している顧客に喜んで頂ける商品か」を意識し、改善施策に活かすことを心掛けましょう。

このターゲット設定を行ってからキーワードの選定作業に移って頂くと最短の利益改善軌道に乗ることが可能です。

2.Amazonのサジェストキーワード機能で戦略キーワードをリサーチ

Amazonサジェストキーワード機能は、Amazonに訪問したお客様が求めているであろうキーワードをAmazonのAIが候補として表示してくれる機能です。Amazonに限らずGoogleなどの検索エンジンも同様に、ユーザーの普段の検索履歴などから興味をもっている情報を機械学習し、ユーザーがたらい回しされることなく、すぐに求めているサイトへアクセスできるようにサポートしてくれる機能です。

この機能を活用することで、Amazonを訪れたお客様がどのようなフレーズを用いて商品を検索しているかを把握し、まずは発売当初に設定すべきキーワードを見つけることが可能です。

注意点としては、機械学習を行うので普段使用しているブラウザで検索するとターゲットユーザーではなく、ご自身が興味をもっているであろうキーワードが表示されてしまいます。

キーワードリサーチの場合には、右クリックして過去の検索履歴を反映しない「シークレットウィンドウ」で、Amazonのサイトを開き直してからリサーチするようにしてください。

以下の画像の左側が通常使用しているブラウザで、右がシークレットウィンドウで表示された候補キーワードです。  自分自身と同じ価値観と属性を持つ人が自社商品のターゲットなら通常のブラウザでも良いですが、そうでない場合にはシークレットウィンドウを使用してリサーチするようにしてください。

新商品の広告設定時にどのキーワードを設定すれば良いか分からない場合には、設定時に広告設定画面で表示される「おすすめキーワード」以外にもこの検索窓のサジェストキーワードで見つけることが可能です。

しかし、一般的に、入札競争の激しいキーワードである場合が多いため、このキーワードをベースに前述の複合キーワードをオートターゲティングやフレーズ一致などで発掘していくという施策がおすすめです。

以上が新商品発売時のキーワードリサーチ方法です。

※セラースプライトなどの他社システムを使用したリサーチも重要です。セラースプライトのリサーチ方法は他サイトで丁寧に説明されていますのでそちらでご確認ください。

 

3.Amazon広告データを元にしたキーワードリサーチ

Amazon内での広告運用から得られるデータも、キーワードリサーチにおいて非常に役立ちます。
ここからは、広告運用の中で行う具体的なキーワードリサーチを説明します。

新たな戦略キーワードをリサーチする広告タイプは以下の赤枠のとおりです。
商品(ASIN)ターゲティングは実はキーワードにもターゲティングを行いますので、予期せぬパフォーマンスの良いキーワードが見つかることもありますが、「キーワードリサーチ」という目的をもって能動的に設定する広告は赤枠の広告となります。

戦略キーワードリサーチフロー

まず、ビギナーの方はオートターゲティングの基礎知識をご確認頂き、当ページにお戻りください。
SP広告の基礎知識と推奨設定

Amazonの広告レポートには一括操作(バルク操作)という便利な機能がありますが、ここでは初心者にも理解しやすい説明を行います。オートターゲティングを用いたキーワードリサーチの方法は、AIにキーワード選定を任せ、高いCVRを記録したキーワードを特定するプロセスです。一般的に、「ほぼ一致」と「代替商品」を選択し、他のオプションは無効にすることで運用の効率が向上します。ただし、これら2つのマッチタイプのみを用いると、入札単価が高騰しているカテゴリーでは新しい低コストのキーワードを見つけにくくなります。この場合、広告の範囲を「大まかな一致」まで広げることで、新たなキーワードの発見が容易になります。

新商品を発売した際、どのキーワードを戦略的に重視すべきか判断が難しい場合、オートターゲティングの使用が推奨されます。AIが持続的に学習を行うことで、戦略キーワードを特定できるため、良いパフォーマンスを維持しながら予算を節約するためにも、この方法を継続することが有効です。オートターゲティングを継続することで、これまで蓄積した学習結果を活かせます。もし、オートターゲティングを続けてもROASが改善されない場合は、入札単価の調整とネガティブターゲティングが不十分である可能性が高いです。これらを適切に設定すれば、広告のパフォーマンスは基本的に向上するでしょう。

さて、ここでキーワードリサーチの説明に戻りますが、キーワードリサーチは以下の画像の「検索用語」のレポートデータから行います。

 

 

 

 

 

 

「検索用語」レポート↓

 

 

 

 

 

最も長い期間を選択して分析を始めてください。コンバージョン率などの指標が表示されていない場合は、赤枠で囲まれた「表示項目」から設定できます。次に、「クリック数」を2回クリックし、クリック数が多い順に並び替えます。これにより、コンバージョンが高いキーワードを効率的に見つけることができます。

上の図では、キーワードCが高いコンバージョンを示していますので、戦略キーワードの候補として確認します。ただし、単にコンバージョンが高いだけでは不十分です。インプレッションとクリック数が十分にあるキーワードのみをマニュアルターゲティングに設定する戦略キーワードとして選びます。例えば、上の図ではコンバージョンは高いものの、インプレッションが339、クリック数が16と低いため、すぐに戦略キーワードとして選定するのは早合点です。データがさらに蓄積されるまで様子を見ることを推奨します。インプレッションが累計で3000以上になると、分析の精度が向上しますので最低3000まで蓄積してください。

この方法は最も簡易的であり、初心者にもおすすめです。
しかし、商品数が増えるにつれて、この手動の方法では限界があります。そのため、効率化と精度向上のためには、以下で紹介するシステムの利用を検討してください。

https://www.spesia-system.com/

 

 

 

以上がキーワードリサーチの説明になります。

 

 

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